2006/03/19
土曜の朝からジュリアは不愉快だった。それは夜まで続いた。自らのこともあったが、生活保護を受け、医師からは本質的に病気ではないと言われながらも、メジャートランキライザーによる行き当たりばったりな治療を受け、自死に追い込まれた友人のことが頭から離れなかった。その友人は名門の高校を卒業し、某国立大学の卒業者だった。決して努力不足でもなく、能力不足でもなかった。しかし、今日も負け組みの連中は、一人、また一人、とこの世を自らの手で去っていく。
読売系の番組で「格差社会」をテーマとして議論する番組をたまたま拝見したが、一番納得がいかなかった点は、出演者全員がいわゆる富裕層で、当の負け組み代表で論陣を張るコメンテーターが一人もいなかったことだ。
勝ち組だけが集まって、負け組みのことを議論して、何か新しい物が創造されるのか!?
大変不愉快な番組であり、今後は軽々に勝ち組による欠席裁判を行うに当たっては、不快感を与えないよう言動に注意して欲しい。
高級ブランドの服を着た人が、新聞を買える余裕があるなら、まだ深刻な問題ではない、とか、自民党代議士さんは、今すぐではなく「今後」ゆっくり、たっぷり時間を掛けて政党間で議論する配慮が必要だとか、たっぷりと所得があって、食うに困らぬ左翼党首は富裕層を全く無視して日本の経済構造を語るし、腹の立つこといちじるしかった。
今後、この様な番組を構成するなら、是非とも現在負け組みに位置する論客を招いて議論して欲しい。
格差社会については社民党が日本の非武装化と並んで取り上げているが、二番目に民主党ではなく、最保守の自民党内部で問題視する発言が見られるのは驚きだ。産業革命の時の工場法のような発想だろうか?
PS 前々項で、「バカ対策室」という言葉を使いましたが、バカの定義は、「政治に無関心で、自らの知識と思考で政治に対する判断する能力が極端に低く、メディアの単純で解りやすく、興味をそそるエンタメ的報道だけを鵜呑みにして、行動する人々」のことで、それ以外の意味ではないので、誤解のないよう、ご理解願います。
ちなみに、「バカ対策」で最も優秀で、かつ努力を惜しまない集団はテレビジョン関係者だと思っております。