2010/05/04
先日、野中広務氏が、明らかにしたことは、政府が官房機密費、月、5千万円から7千万円を使い、その使途の主なものの一つが、大手新聞社の論説委員、テレビに出るコメンテーター、などに、出産祝い、新築祝い、などの名目で、現金数十万円以上を渡していて、受け取りを拒否したのは田原総一郎だけだった、とい事を暴露した。
政府は、官房機密費を使って、新聞社の論説委員や、上役記者、テレビのコメンテーターなどに大判振る舞いをしていて、当時の政府自民党と新聞社、テレビのコメンテーター、解説者と親密な関係を維持していたことを自らの体験として公表した。
これでは、全くメディア機能は破壊され、メディアは全て大政翼賛会的な記事しか書かなくなっていたのは、当然のことだった。
また、この「お祝い金」「お見舞い金」が民主党政権で無くなったことに関しての不満は強く現れ、単純に考えて、かつての過激な小沢批判も、しかりと納得が行くようになる。
それで、野中が発言したことに関しては、実は国がひっくりかえるような大スキャンダルなはずなのに、マスコミの論調は、次第に冷却し、今ではどこのテレビも触れない聖域になっている。それはそうだろう、自分のテレビ局の主要アナウンサーや、コメンテーターが、国から賄賂をもらっいたのだから、そんな自分で自分の首を絞めるような愚かなことはするはずがない。
事実だけは挙げたが、現在は、見ざる聞かざる言わざるの3猿を決め込み、事態の沈静化を図っている。
全く、この国に民主主義というものが、言論の自由というものがあるのだろうか。
* この情報の収賄事件に関しては、私立ジャーナリストの上杉隆氏が詳細に語っている。
https://twitter.com/uesugitakashi
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野中広務氏「官房機密費、毎月5千万~7千万円使った」2010年4月30日
小渕内閣で1998年から99年にかけて官房長官を務めた野中広務氏が30日、当時の官房機密費の取り扱いについて、「毎月5千万~7千万円くらいは使っていた」と暴露した。首相の部屋に月1千万円、野党工作などのため自民党の国会対策委員長に月500万円、参院幹事長にも月500万円程度を渡していたほか、評論家や当時の野党議員らにも配っていたという。都内で記者団に明らかにした。
野中氏はさらに「前の官房長官から引き継いだノートに、政治評論家も含め、ここにはこれだけ持って行けと書いてあった。持って行って断られたのは、田原総一朗さん1人」と述べた。
与野党問わず、何かにつけて機密費を無心されたこともあったという。「政治家から評論家になった人が、『家を新築したから3千万円、祝いをくれ』と小渕(恵三)総理に電話してきたこともあった。野党議員に多かったが、『北朝鮮に行くからあいさつに行きたい』というのもあった。やはり(官房機密費を渡して)おかねばという人と、こんな悪い癖がついているのは絶対ダメだと断った人もいる」とも語った。
いまになってこうした話を明かす理由について、84歳の野中氏は「私ももう年。いつあの世に行くか分からんから。やっぱり国民の税金だから、改めて議論して欲しいと思った」と説明した。
鳩山政権では、平野博文官房長官が官房機密費の金額を公表しているが、その使途は明らかにしていない。野中氏は「機密費自体をなくした方がいい」と提案した。(蔭西晴子)
http://www.asahi.com/politics/update/0430/TKY201004300449.html