2020/07/04
「女子力アップ」という言葉は、その一部にその言葉が嫌いな人がいるかも知れないですが、これが差別する単語だとは思わないです。
そもそも約9割位いる普通の男女。残りの一割がLGBT かな。その多数派の男女は非対称だと社会学の立場で語られることが多い。
男性と女性を比べてみると、男性ぽいメンタリティとか、女性っぽいメンタリティというのは確かにあると思います。それは左右対称のものではなくて、非対称なものであると言われています。
「日本男児」という言葉や、「やまとなでしこ(大和撫でし娘)」などは、日本人の特性や、あれまほしき特性を言っているのであって、現実の日本男性とか、現実の日本女性とは一致していないのだと思います。
それらは、様々な特徴があって、「日本」というのは捨て去ることは出来ませんが、男性の特徴、女性の特徴としては、様々な価値を立てることができると思います。だから、これが差別の言葉とは私は思いません。
TVでの、ブスいじり、は私は嫌いです。アダルトビデオとかならそういう発言はありだと思いますけど、公共の放送のテレビやラジオでブスとか、容姿の悪口を言うのは、いくら芸人でも、見たり聞いたりする人は楽しくないと思います。
あと、ジェンダーギャップ、端的に言うと、男女の賃金格差と、管理職の割合、会社役員の割合、国会議員の割合、は真剣にバランスを取るようにしないと、日本の少子化とそれに伴う様々な不幸、デメリットはなくならないと思います。
それは、女性の為ではなく、男性のためでもあります。賃金の公平化と、国会、会社役員の割合のバランスの改善は、日本の少子化の停止とゼロ成長、失われた30年の克服にはどうしても必要です。
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国連広報センターとハフポスト日本版の共催で配信された6月28日のライブ番組「『世界平和』のために、私は何ができる?」に、EXIT兼近大樹さんと、「ブルゾンちえみ」を卒業した藤原しおりさんが出演。
新型コロナの影響や貧困問題、ジェンダー平等について、国連広報センターの根本かおる所長とともに語り合いました。
(司会:ハフポスト日本版編集長・竹下隆一郎)
1.[新型コロナで浮き彫りになった貧困問題]
ライブ番組「『世界平和』のために、私は何ができる?」に出演したEXIT兼近大樹さん
新型コロナの影響で、世界では5億人が貧困に陥ると予測されています。日本でもその影響は広がっており、特に非正規雇用の人や母子家庭など立場の弱い人にそのしわ寄せが行っていると言われています。自身も、「貧困層出身」だという兼近さん。自分の経験を元に、貧困と家庭環境の関連性や、階層の違う人との「価値観のズレ」について語りました。
“兼近さん:貧困とイコール、にはならないかもしれないんですけど、やっぱり(貧困だと)家庭環境もちょっとすさんでいくと思うんですよ。日本の場合は特に。そして、貧困だとどうなるのかというのが、(自分の恵まれた環境を)当たり前だと思って生きている人たちに、理解されない部分が強いなっていうのは、自分が経験して感じましたね。(貧困層ではない)他の人たちからしたら、「貧乏だって〇〇はできるだろう、できるはずだ」という憶測の会話になっちゃう。で、こっちは(貧困を)経験しているけど、それを伝えようにもできないんですよね。ズレはすごく生じるなっていうのは感じましたね。“
“藤原さん:日本って、「見た目がガリガリでいますぐ倒れそう」みたいな、わかりやすい貧困じゃなくて、一見大丈夫そうなんだけど、実はお金が原因でできないことがあるとか、そういう人の存在が結構わかりにくいのかなって思って。今回のコロナで、そういう声が表に出るようになった、わかりやすくなった、届きやすくなった、っていうことで、これもひとつの考える機会になっていて、普段は見えにくかったものも考えていかなきゃいけないのかなと思いました。“
さらに兼近さんは、こう続けます。
“兼近さん:やっぱり理解が出来ないと思うんですよ。(略)僕は「階層」って呼んでるんですけど、階がみんな違うんですよ。生まれてきた時点で。で、その(別の)階の人たちのことって、覗いてみることはできても、降りることはできない。で、僕らも、上の階には上がれないんで。その階層のなかで、みんなそれぞれ実は生きているけど、なんとなーく、上を覗いたら見えるけど、別に行こうとはしないっていうイメージです。“
兼近さんが指摘した「階級」や「階層」の問題を受けて、国連広報センターの根本かおる所長は、世界の教育現場で広がっている格差について解説しました。
“根本さん:5億人がコロナが原因で新たに貧困に陥ってしまうだろう、開発努力も10年押し戻されてしまうだろうと言われています。世界で16億人もの子どもたち、学生が、学校や大学に通えなくなったんですよね。ネット環境がちゃんと整備されていて、家にパソコンなどもあれば、遠隔学習ができるんですけれども、それができない途上国の子どもはどうするの、と。生活が苦しくなると、その子どもたちを働きに出させたりするんですよね。それで、学校が再開されても、児童労働に行ってしまった子どもたちっていうのは、なかなかもう学校に戻って来れない、ということもあったりします。“
2.[世界が取り組むジェンダー平等。日本では男女格差が大きい]
世界経済フォーラムが毎年発表する、男女格差の大きさを調査した「ジェンダーギャップ指数」の2019年版では、日本は世界153カ国のうち、121位と低い順位になっていました。ジェンダー平等はSDGsの17の目標の一つですが、日本では達成度が低く、特に重点的に取り組むべきだとされている項目です。
日本で男女の格差が大きいという事実。兼近さんは「意外ではない」と、実感を元に語りました。
“兼近さん:「日本男児」とか、あからさまな言葉が多いっていうのは僕でも感じますね。面白いくらい多いですよね。それこそ「女子力」とか。「女子力アップ!」とか好きじゃないですか(笑)そういうのとかもすごい気にはなります。“
“藤原さん:男女だけでなく人種や宗教などの違いも他の国より少ない日本は、異文化だったり、「違うこと」っていうのが、ちょっと珍しいんだと思うんですよ、まだ。だから、ちょっと違うだけで差を付けたり、カテゴライズしたりしがち。でもそれは、もう令和だし、だんだんそういうのが混ざっていけば、なじんでいけばいいのになとは思います。“
お笑いの世界も変わり始めています。人気芸人「平成ノブシコブシ」の吉村崇さんは、「破天荒」で、「女好き」というキャラクターでしたが、最近の対談記事の中で女性を「オンナ」と呼ぶのはもうやめたと明かしています。番組で紹介されたこのエピソードから、テレビの中のジェンダー平等についても話が広がりました。
それが「自虐ネタ」か、他者からの評価かにかかわらず、お笑いの世界で女性の芸人は「ブス」というキャラクターとして扱われる構図が主流でした。しかし、男性を従えて自信満々に登場し、「オンナに生まれて、よかったー!」と叫ぶ、藤原さんの「ブルゾンちえみ」はそれとは一線を画したキャラクターでした。
“藤原さん:私のなかであれは、「女性の味方です」というためにつくったネタでもなく、たまたま、私が好きな、色々なエンタメの要素の集合体でした。でも、結果的に時代もあって、女がありのままで、別に「ブスです」と(自虐的に)言うわけでもなく、笑ってもらえる方法もある(と示せたし)、いい出方ができたのかなとは思いますね。「こういう女、いるよね」的に、ちょっとバカにしてはいるネタなんですけど、「おいブス!」とは言われなかったから、いい感じだったのかなと思います。“
そして、ここでは、根本さんの意外な過去も明かされました。
“根本さん:私、バブル時代に社会人になりたてで、ああいう人でしたから。肩パッドをバーンと入れて、肩凝っちゃうような携帯電話もかけてましたよ(笑)“
“兼近さん:根本さんも「元ブルゾン」だったんですね。“
3.[お笑いの 「いじり」をめぐる世代間ギャップ]
男女のことに限らず、お笑いの定番、「いじり」についても2人は変化を感じているといいます。
“藤原さん:テレビの収録に観覧のお客さんが来られていて、ちょっときつめのいじりとかあったときに、お客さんがもうあんまり笑っていないっていうか。 “
“兼近さん:あー、あるあるある!“
“藤原さん:シーン…ていうか、ちょっと引いている、みたいな。なんか、「そういういじりはもう見てるこっちが悲しいです」みたいな雰囲気が伝わってくるっていうか。テレビ番組が放送された後に、(藤原さんの)インスタのDM(ダイレクトメッセージ)とかで、「ブルゾンさんがテレビでああやっていじられるの、私は見てて悲しくなりました」みたいな声が来たりとかしてたから、「やっぱりもう若い女性とかには、笑える感じじゃないよね」っていうのはすごく自分も、雰囲気で感じてはいましたね。“
“兼近さん:過激が面白い時代が終わっているのかなって。危ないっていう意識が強いと思うんですよね、いまって。なんでそんなことするの?というのが強いんで。どっちかっていうと、ハッピーな方がいい。ツッコミっていうキャラクターはほとんどもういらないんじゃないかなっていう(笑)。バチーン(と叩いたり)とか、ブスいじりとかは、やっぱり廃れていっちゃうのかなって。若い層が、新しく見ようって思えなくなった場合、これは、やっぱり、「能」みたいになってくるんじゃないですか。伝統芸能として残されていくだけで、ポピュラーなもの、みんなが見るものじゃなくなるのかなっていう感じはしています、正直。“
“藤原さん:「昔はよかった」というのは、もちろん(正しい部分も)あるんです。絶対その時よかったものってあるし、それを今から否定するつもりは全然ないけど、やっぱり色んなことが変わっていくから、変化は絶対必要。人間は色んな能力があるから、どんな時代になってもまた新しいものを生み出せるし、きっとお笑いとかも、人を傷つけたり、強めに言う以外の、面白いことは絶対に生み出せるはず。時代とともに色々柔軟に変化していけばいいんじゃないかなと私は思います。“
一方、上の世代にも忖度せずに発言するというキャラクターでも人気のある兼近さんですが、それは必ずしも相手を否定しているというわけではなく、テレビを多くの人に楽しんで欲しいからだということも明かしました。
“兼近さん:テレビに出る場合は、40代、50代が喜ぶようなことをしていくっていうのがたぶん定石。10年前だったら30代(に向けて)のものだった。シンプルに(視聴者の年齢が)上がっていっているんですね。そこに向けての笑いがテレビには多いなっていう感覚があります。だから、いまテレビで売れている芸人さんたちって、(40代、50代が好きな)プロレスの話で盛り上がったりする。でも僕とかは、10代、20代に向けてのネタが多いんで、まったく違うものになる。
テレビが面白いのは、僕が「ぴえん超えてぱおん」とか、いま流行っている言葉を使うと上の世代が「なんだそれは」ってなるところ。それが、面白いんですよ、見ている人たちは。「何この若い子、こういうこと言っているんだ」って。で、いま逆に新しいのは、僕から「デビルマンの話知らねえよ」って言うことで、本当は僕も知っているんですけど、笑いが生まれるんですよね。逆に「下の世代が知らないことをおじさんが言っているよ」っていうので、どの世代もテレビを楽しめる。これを結構意識してますね。“
4.[世界の目標“SDGs”、兼近さん、藤原さんが関心があるのは?]
2030年までに達成をめざす持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標についても2人に聞きました。兼近さん、藤原さんは、どんな分野に関心があるのでしょうか?
兼近さんは、「質の高い教育」を挙げました。それは、兼近さんが痛感したという「階層」とも深く関わる問題でした。
“兼近さん:教育って、ただ勉強するだけじゃない。僕、「勉強なんてやらねえよ」って昔は言ってました。(一方で)ほかの人たちは、勉強するのが当たり前とか、知ることが大切だっていうのを、誰かから教えてもらっているんです。まず知ることが大切だって教えてもらうことも、教育の一環。それが欠けてた人間だったんで、すごくその重要性がわかる。だから、教育がないと、自分が外れた道にいることに気付かないっていうことがすごいあると思うんですよ。なぜ学ばなきゃいけないかとか、学んだ先に何があるかとかを理解していくことが、教育の一つで、そういう意味で「質の高い教育」っていうのは大事にしたいなっていう感じですかね。「頑張れば、追いつける」とか言うじゃないですか?でも、まず頑張ろうって思うって、どこから教えてもらってんの?って話で。努力すれば、貧乏でも追いつけるよって思える人って、貧乏でも追いつけるってことを教えてもらっているんです。“
妹の学費を稼ぐために高校を中退して働き始めたという兼近さん。かつてプロゴルファーの石川遼さんに「嫉妬」したそうです。石川さんが幼少期からゴルフの練習に打ち込み努力したというテレビ番組を見て、「ゴルフクラブは誰が買ったんだよ」と、その努力を素直に称賛することはできなかったと言います。
“兼近さん:その当時は、卑屈になってて「自分が何も与えられてない」とか思っちゃってたっていうのもあって。でも本当はそうじゃないんですよね。それぞれの環境で、何かを身につけて、教えてもらうっていうことが大切なんだっていうのに気付きました。途中で。だからいまは何とも思ってないです。いまは(石川さんが)めちゃくちゃ好きです(笑)頑張ったんだなあ、っていまなら素直に思います。ただ、「努力すれば夢が叶う」ではなく子どもに努力する環境を作ってあげるのが大事。世界でもスラム街とかありますけど、そこに何か新しい風を吹かせるのが大事だなって思います。“
一方、藤原さんは関心のある「気候変動」についての思いを話してくれました。
“藤原さん:気候変動は個人的にはめちゃめちゃ思い入れがあります。子どもの頃から、環境問題にすごく興味があって、絶滅動物を守らなきゃと思っていたので、発展や開発ばっかりする企業は「敵だ」と思っていました。でも、いまこの時代になって、企業側が環境を守りながら開発していきましょう、サステナブルな、持続可能な発展を、と言い始めたのは、自分のなかで「急に敵が方針を変えた」みたいな気持ちですごくびっくりしたんですね。だから、時代って変わったんだなって思うし、すごく頑張ってほしいっていうか、頑張りたい。こういうのが大きな声になっているときに、ちゃんと問題に取り組みたいなと思いました。“
“兼近さん:お金じゃなくなってきたぞっていう(若者の)変化をめちゃめちゃ感じます。金を稼げるやつがすごいんだっていう感覚って、もう淘汰されていくんじゃないかなって。もし(地球)環境がめちゃくちゃになったらお金なんてもう必要じゃなくなる。そういう意味で、どんどん変わっていくなって思います。“
“根本さん:国連サミットで決まった目標っていうと、政府や国連が頑張ればいいって思われがちなんですけど、そうじゃなくて、企業であったり、メディアであったり、個人であったり、できることはたくさんあって。みんなが全力で取り組んで、ようやくなんとか2030年に、達成に手が届きそうというとても野心的な世界の目標なんです。皆さんが、こういうSDGsというものがあるんだよと知らせてくれるのはありがたいです。みんなの足元、みんなの権利、みんなの暮らしにかかわっていることですので。“
5. 最後に、根本さん、藤原さん、兼近さんに、「世界平和のために今日から何ができる?」について教えてもらいました。
“根本さん:「世界のことを自分事化してもらえるように伝える」。発信、伝えるというのが私の仕事なので、世界のことと、自分の足元をつなげて、伝えていきたいと思います。“
“藤原さん:「私はA、あなたはB、あの人はC。どんな意見も知ることから」。だからどんな意見があってもいいし、その意見を否定せず、知ることから始めていこう、というメッセージです。それをきっかけにしてほしいなっていうか、わかりあうきっかけにしていけたらいいなって思います。“
“兼近さん:「身近な人を大切にする」。結局近くにいる人を大切にしていくことで、じゃあこの人を大切にして、この人を幸せにするためにはどうしたらいいのかって広げていったら、結局SDGsにつながるぞっていう話ですかね。最初の一歩はこれかなって。“
ハフポスト日本版編集部
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5efe8745c5b6ca97091ba08a
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