2005/11/12
音楽活動を休止中だった歌手、アン・ルイス(48)が23日にセルフカバーアルバム「REBIRTH」を発売する。「リンダ」「六本木心中」などのヒット曲を最新アレンジでよみがえらせた。3年ぶりとなる新曲も3曲収録。8年前から突然激しい動悸や呼吸困難に襲われるパニック障害を患っているが、「好きな仕事と穏やかな生活で、この病気とうまく付き合っています」と“克服”の末に完成させた。
「六本木心中」「ラ・セゾン」「あゝ無情」…。今聴いても新鮮なエッジの効いたサウンドが、年輪を重ねたボーカルと最新鋭のアレンジを施すことで、さらに輝きを増した。
渡辺プロ創立50周年パーティーに出席するため帰国したアンは、このほど都内で取材に応じた。少しふくよかになったものの、つぶらな瞳に若さあふれる笑顔は、ロックの女王に君臨した昭和60年代のままだった。
「久しぶりに懐かしい曲を歌ったから、キーを捜すのに大変だった」とアン。レコーディングは今夏。14曲を新録し、新曲もプロデューサーを務めたギタリスト、フランク・シムズと共作で3曲収録した。
「フランクとは10代のころの友達で、実は2年半前からユニットを組んでいるの。曲作りやレコーディングはやっているけど、ライブ活動は病気があるからできない」
アンは10年前、「日本ですべてをやりきった」と芸能活動と決別し、父の母国、米ロスへ移住。その理由のひとつに体調不良があった。「ライブ直前になると、極度の緊張感からめまいや激しい動悸で突然倒れたりしてた。日本で検査を受けても原因不明。ロスで初めてパニック障害と診断されたんです」。
以来、ライブ活動やテレビ出演は封印。「完治が難しい病気なので、<<個人差が大きいのですが、確かに長期化する傾向はありますが、薬を飲みながら、事実上の完治状態まで持っていくには半年あれば何とかなります!!>>症状が出ないよう穏やかに暮らすことが一番。6匹の猫に囲まれて、歌やアクセサリーのデザインをしながら楽しくやってます」と病気とうまく付き合うことで“克服”したことを明かし、「日本人は時間に追われて生活している。この病気にかかっても気づかない人が多い。本を出して、みんなに知らせたい」と訴えた。
今後の活動については「マイペースで。プロデュース業に興味があるので、日本にいい新人歌手がいないか探しています。ロスに半年ぐらい住まわせて、徹底的に鍛えて日本でデビューさせたい」と夢も語った。どんなスターを輩出させるのか、こちらも楽しみだ。
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