2020/06/13
中国裁判所、豪国籍の男に死刑判決 両国関係さらに緊迫か
【6月13日 AFP】中国の裁判所が、麻薬取引の罪に問われていたオーストラリア国籍の被告に対し、死刑判決を言い渡していたことが分かった。問題を抱える両国関係が、この判決により緊迫の度をさらに増す可能性もある。
広州市中級人民法院(Guangzhou Intermediate People's Court)のウェブサイト上に投稿された告知によると、豪メディアによってキャム・ガレスピー(Cam Gillespie)という名前の人物と特定された被告が10日、死刑判決を受けたという。同サイト上では、豪国籍との情報以外は公表されていない。
中国の地元メディアによると、男は香港の北西に位置する広州白雲国際空港(Guangzhou Baiyun Airport)で2013年12月、預けた手荷物にメタンフェタミン7.5キロ超が入っていたとして逮捕された。
豪外務省はこの判決に「深く悲しんでいる」とのコメントを発表。死刑制度に反対する同国の姿勢を強調した。
中国はオーストラリアにとって最大の貿易相手国であり、留学や観光などの分野においても大きな収入源となっている。
だが、豪政府は新型コロナウイルスの発生源に関する独立調査を要求。中国政府は強烈に反発し、豪州産の大麦に追加関税を課したほか、アジア系の人々に対するウイルス関連の差別があるとして、観光客や留学生に警告を発するなどの措置を取った。(c)AFP