2006/06/05
<メディアで同和問題が取り上げられることは、タブーだったが、今回、大阪市関連の不祥事が報道されたことは、タブーを打ち破る第一歩であり、歓迎するべきことだ。
ジュリアは時間の関係で、実際の報道は見られなかったので、詳細に述べることは出来ないが、自分自身、同和地区出身ということもあって、多少の事情は推測がつくので、思う所を、個人として述べさせてもらいたい。
まず、第一に巨大メディアで同和問題が、メインテーマとして取り上げられた、という事実が衝撃であり、全国の部落民にとって、大きな福音だ。
また、同和関係利権が不正に横領されることは、今まではメディアでも触れられことはなかったが、今回、同和関係の利権横領に触れていることは、部落以前の、一市民として許しがたい行為であり、メディアは本来の責任として、今後も社会不正の追求の観点から、もっと報道して欲しい。
自らの恥をさらすことでもあるが、中学、高校と同和対策の援助があったにもかかわらず、ジュリアの家では学校の給食費、月3000円程度が払えなくて苦労したという苦い思い出がある。
妹もみんなが親に車を買ってもらっているのに、中古のバイクで職場に通った。
まぁ、そんなことは自慢することではなく、半分はジュリアの親の怠慢と、ジュリア自身の不徳の致すところだったのだろう。
この様に、現在でも同和対策関連では、現在でも巨額の税金が使われている。もし、それがなくなれば、就学率は下がり、経済格差の更なる格差がうまれ、差別の自然発生的強化につながるだろう。
しかし、一方では、同和関連、ということで充分な監査が行われない事例や、同和地区の住民自身の行き過ぎた行政への要求、無駄使い、などがあるのも事実であり、この点は必要なものは必要なもの、無理な要求は無理な要求、ときちんと対応する必要があるだろう。
しかし、それが出来ないのは、これまでメディアがきちんと同和行政について報道してこなかったために、タブー視され、みんなで公開の場で、公平に議論する機会を奪ってきたからだと思う。メディアがきちんとした態度が取れないから、議論のたたき台が出来ず、「部落差別は悪い」というだけで、監査の不十分さや、部落の中で裕福な家庭にも一律に給付が行われているという問題点、差別事件への集団での事実確認、等について公に語る機会をメディアは奪って来た。
また、メディアがタブー視すること自体、部落差別の存在が前提になっており、メディア側は、部落差別が存在し、差別がどんなことか、充分知っていたことを意味している。それはメディアの怠慢であり、不誠実で、事実から逃げるだけで、差別を助長する行為以外の何者でもなかった。
また、今回の報道でも、差別が存在することをメディアは認めており、それで自殺する人間もいるし、泣き寝入りする人間や、自分を低く評価する人間も多い。それは現代のセクハラなどの比較的軽微な人権侵害より、ずっと深く人間を傷つける人権侵害だが、多くは一人の人間では泣き寝入りするより他は無く、親身になって考えて、対応してくれるのは唯一、同和団体だけであり、弱者が集まって強者たる差別者に団体で事実を確認し、非を認めさせる行為は正当な権利であることを確認して置きたい。
今回の報道特集は、たまたま報道予定を知っていたが、事情があって、見ることが出来なかった。繰り返しになるが、同和問題と、同和利権について報道されることは、部落民にとっても、一般市民にとっても福音であり、今までメディアの「臭い者には蓋」的態度が差別の温床になってきた反省に立って、今後もメディアは同和問題の問題点について、勇気を持って報道して欲しい。
タイトルに「同和問題解決の見通しは」、とあるが、それは当然100年、200年というスパンで考える問題だと考えるが、同和問題解決の第一歩は、メディアが、今回のように問題提起をし、社会に波紋を呼び、問題提起することが問題解決の手段になると考えます。>
2006.6.4
TBS 報道特集
大阪市でまた不正・・横領と同和対策の闇
大阪市がまた揺れている。
巨額不正事件が発覚、同和対策事業の闇が明らかに。
同和問題解決の見通しは。
【URL】http://www.tbs.co.jp/houtoku/