Julious_Akisue ( あきすえ ) のブログ2.0

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日本での避妊の方法の多様化と無料化の必要性について

2021/10/03

 日本では避妊器具がほぼコンドームだけになっている。
 海外、先進諸国では、ピル、ミニミル、子宮内装着器具など、多様な種類の避妊の道具、薬剤が無料だったり、低価格で提供されている。

 避妊具は主にセックスして、妊娠を回避する為に用いられます。
 その避妊具が充実していないということは、望まない妊娠と望まない中絶を招きます。
 先進国で標準となっていることが、日本で遅れていることは恥ずかしいことだと思います。海外旅行して、そのことを質問されたら、何と答えますか?恥ずかしい思いをしますね。


 それとあと二つはハッキリさせて置かないといけないことがあります。

 ① 女性もセックスとセルフプレジャーを楽しむ権利がある

   当たり前ですけど、女性も原則的にほぼ全員に近く、性欲はありますよね。
   そこを出発点に考えたら、女性もセックスを楽しみ、セルフプレジャーを楽しむ権利があるということは抑えておかないとですね。
   ちなみに、2010年頃、女性がお金を払って性的な利得を得る施設は東京区部に若干見受けられた程度ですが、2020年では東京などの大都市以外の中小都市でも見受けられるように変化して来ました。恐らく、そういった施設の利用者は20代、30代の女性が多いのではないでしょうか。性的なニーズもあり、性に関する新しい認識を持っている世代だと思うのです。


 ② 避妊は女性の権利の伸張であり、同時に男性の権利と幸福の伸張でもある。
   避妊は一部ですが、女性の権利の伸張は、ほぼ全ての場面で男性の権利の伸張であると私は考えます。
   社会集団の一部の権利の伸張、幸福の増加は、社会集団の他の構成員の権利の伸張につながり、幸福の増加につながると思います。
   避妊の権利は、少子化対策にもつながることだと考えます。
   従来のフェミニズムとかとは違う観点で、社会の自由度の増進と社会の幸福の増加に資する考え方であり、政策だと考えます。




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英仏「避妊法は無料」の理由…避妊も出産も育児もお金がかかる日本で思うこと

現代ビジネス 2021.09.26



1. 毎年9月26日は、世界避妊デーだ。

 避妊を必要とする全ての人が、十分な情報をもとに選択し、確実にアクセスできること。

 それがひとりひとりの「権利」として保障されることの重要性を再認識する日だ。


 初めてスウェーデンに留学した22歳のとき、日本の避妊法や性教育とのあまりの違いに驚き、2018年5月#なんでないのプロジェクトを立ち上げた福田和子さんに、改めて世界の避妊の最新情報と、「避妊の権利」がなぜ大切なのかを綴っていただいた。




 避妊法が公的サポートで無料


 「産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利」は特に1995年以降、国際的に「性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ、SRHR)」として認められた。

 2030年までの達成が目標のSDGsにおいても、SDGs3「??あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」のなかで「項目7: 2030 年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画へ の組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が利用できるようにする」と明記されている。



 最近、その実現に向け、イギリスやフランスで大きな一歩が見られた。

 ファーマーメディカルテクノロジーの記事によると、イギリスでは、コロナ禍であっても避妊を必要な人が確実にアクセスできるように、緊急避妊薬(いわゆるアフターピル)に加え、「ミニピル」も処方箋の必要なく薬局で販売する方針を決定したという。

 ミニピルは、毎日同じ時間に服用することで高い効果での避妊や月経困難症の軽減効果がある。

 またミニピル の場合、プロゲステロンのみでエストロゲンを含まないため、ほとんどの人が服用でき、血栓症のリスクも低い。

 イギリスでは、処方箋があれば16歳以下の若者も含め全ての年齢の人に、避妊法が無料で提供されるが、薬局販売の場合ミニピルは1ヵ月1000円程度になる予定だ。

 それでも高額だとして、アドボカシー活動も続いている。




 ガーディアン紙の記事によると、フランスでは、2013年より15歳から18歳までの若者にあらゆる避妊法とそれに関わる一切の検査やカウンセリングを無料で提供していたが、2020年からはそれを15歳以下にも拡大した。

 それによって中絶数は減少した。しかし、いまだ若者の多くが値段を理由に避妊を断念しているという現状を受けて、来年から避妊無料の対象は25歳に引き上げられる。

 また、25歳以上であっても、避妊にかかる費用のおよそ65%は払い戻される形だ。

「避妊が公的サポートで無料」と聞くと、驚く方も多いかもしれない。

 しかし、特に若者に対しては、公的な資金によって避妊へのアクセスが無料になる国は少なくない。

 そしてその無料化の対象は先述のフランスはじめ、広がるばかりだ。

 例えば私が足掛け3年住んでいたスウェーデンでも、避妊は元々15歳から18歳まで無料だったが、若年女性の性の健康と権利を守るため、2017年よりその対象が21歳になるまでと拡大され、それ以降若年層での避妊使用率は上昇した。

 さらにスウェーデンの場合、地域差はあるが、25歳までは避妊は安価に提供されていて、私の住んでいた地域では、3~5年有効な子宮内避妊具や避妊インプラントもピル1年分も、かかるお金は100SEK(約1200円)だった。

 すなわち毎月の出費は100円程度で済むのだ。この「避妊が無料」はいわゆる高所得国だけの話ではなく、低中所得国においても珍しいことではない。




2.避妊・妊娠・出産・育児。どれにもお金がかかる日本


 しかし日本では、値段だけを見てもまだまだハードルが高い。

 月経困難症などの治療薬としては保険が適用され、種類によっては1000円弱で入手できるものもあるが、多くは2000円前後だし、全ての産婦人科に最安のものがオプションとして用意されているとは限らない。

 ちなみにイギリスで処方箋の必要なく薬局販売が始まった「ミニピル」に関しては、日本では治療薬としては認可はあっても避妊法としては認可すらないのが現状だ。

 また、その用途が「避妊」であれば、完全に自費となり、1ヵ月で2000円は下らず、4000円以上の値段を掲げている病院もある。

 さらに、状況によってはそこに初診料や血液検査代がかかったり、土日祝日で料金が上がることもある。

 病院に行く負担が減るので3ヵ月分程度一気に貰うのも一般的だが、その支払いは、大学生、いや、社会人であってもお財布にそれなりの負担となることはご想像に難くないと思う。

 そして料金表示の有無も、クリニックによってまちまちだ。

 すなわちユーザーとしては、どこに行けばどの種類が選べて、結局いくらかかるのか、事前に把握するのは容易ではないのだ。

 他にも、そもそも避妊についてあまり学べない現状や、避妊をする女性への偏見など様々あるが、値段のことだけ見ても、これだけのハードルがある。

 私はそういう日本の中で生まれ育ってきたので、はじめてのスウェーデン留学で、避妊は公的な負担で若者には無料と知ったときの衝撃を、私は一生忘れないと思う。

 心の底から「この国の大人たちは本気で、私たちの心、体、未来、大切にしたいと思ってくれているんだ」と思え、感動した。

 産んで育てられる時期というのは長い人生のうちほんの一瞬だ。

 言い換えれば、子ども産んで育てられない時期に妊娠すれば、人工妊娠中絶を選ぶことになるか、子育ての環境が整わないタイミングでの出産をすることになる。

 環境が整わない中での出産が、虐待による悲しい事件を招くこともある。

 いずれにしても、母子ともに心身の大きな負担、時には命にも直結する問題となる。

 だからこそ、「産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める」ことが大切で、確実な避妊へのアクセスは、もはや基本的な人権として、欠かせないのである。



3. 性的行為は必ずしも望むときばかり起こるのではない


 こういうと必ず、「妊娠して困る状況ならセックスしなければいい」という反応を頂く。

 もちろん、妊娠したくない、させたくないが故にセックスをしないのも、一つの選択だ。

 しかし一方で、性と生殖に関する権利の中では、「他人の権利を尊重しつつ安全で満足のいく性生活をもてること」も認められている。

 誰も禁欲の選択肢をあなたから奪えないのと同様に、成人の互いの同意の上での性行為をより安全にする手段も、また誰にも奪う権利はないのである。

 そして忘れてはならないのが、性的な行為は必ずしも自分が望む時ばかり起こるのではないということだ。




 また、「結婚まで待てばいい」という声も届く。

 しかしながら、結婚したからって、いつでも妊娠してOKなわけではない。

 キャリアや身体のことを考えたら、夫婦であっても、避妊が必要な期間はあるだろう。

 海外では、希望の人数を生むと、男性であれ女性であれ、出産後にそのまま子宮内避妊具の挿入による長期の避妊や、不妊手術をする人も少なくない。

 しかし日本ではまだまだその習慣も根付かず、実は40代の中絶も少なくない。

 実際、これまで #なんでないの プロジェクトには、夫だからこそ性行為を断りにくいが、もう妊娠しないだろうと思う夫が避妊をしてくれず怖い、という声が幾度も届いている。

 私は「結婚まで待てばいい」という声を頂くたび、(結婚したらもう避妊は要らないと考えている人が実はたくさんいるのではないか)と背筋が凍る思いをする。


  避妊のアクセスを訴えると、こんな反応も多い。「この少子化の世の中に、なんで避妊なんだ」と。

 そう仰る方々は、親や子がどんな過酷な状況に直面したとしても、とりあえず子どもの数さえ増えてくれれば、それで満足ということだろうか。

 子どもは産めば終わり、ではない。子どものいない私でも、今の社会情勢を見れば、出産後に家族全員食べて子供に教育を受けさせられるだけの経済基盤があるのか、育休を取れるのか、預けられる保育園はあるのか、何かがあった時に頼れる人はいるのかと不安要素をすぐに挙げられる。

 出産育児はそのどれか一つだけでも欠けてしまえば、たちどころに生活も未来も、それどころか命さえ危険になってしまいそうな綱渡りになりうることが容易に想像できる。

 だからこそ十分な情報に基づいた「家族計画」と、その計画を実現するための手段(確実な避妊)が必要なのだ。




4.大切なのは「産みたい人が産める」社会


 それでも、「子どもが減ったら困る」という方は安心して欲しい。

 2015年、内閣府の調査で、日本の合計特殊出生率(女性が一生で子どもを産む数)は1.45人だったが、女性たちが一生のうちに欲しいと思っている数は2.32人だ。

 すなわち、たとえ女性ができる確実な避妊が浸透したとしても、それは女性が望む時期に出産する、というだけのことであって、女性が「産める」と思える社会であればきっと、出生率は増えるのだ。というのも、理想の子供数を持たない理由の圧倒的1位が「子育てや教育にお金がかかりすぎる」だからだ。

 ただここでも強調しておきたいのは、1995年以降、生殖に関することは「国家の都合」ではなく「本人の意思」が尊重されるべき時代になった。

 すなわち、もし避妊の浸透で子どもが減ったとしても、当事者たちの意思が尊重された結果なら、それは尊重されてしかるべきだ。

 ただし現在の「女性が産みたくても産めない」状態は、これもまた「性と生殖に関する権利」の侵害ともいえるため、「産める」と思える社会づくりは喫緊の課題だろう。

 ちなみに、前述したイギリスの出生率は1.68人、フランスは1.88人。日本は1.42人だ。




 ここまで「避妊を公的サポートで無料にして欲しい」と言った際によく頂くコメントについて触れてきたが、最後にもう一つ、よく頂くコメントをご紹介させて欲しい。

 「コンドームがあればいいじゃないか」である。確かに、日本で承認されている子宮内避妊具IUSも、低用量ピルも、日本で未承認だが世界では一般的に使用されている避妊インプラント、注射、リング、パッチなども、性感染症を予防する効果はない。

 しかし同時に、コンドームは避妊法としては非常に頼りない方法なのである。

 こちらの表からわかるように、100人の女性が1年間コンドームでのみ避妊したとして、破損や脱落で失敗する可能性も含めれば、なんと13人程度が妊娠するとされているのである。

 一方、ピルでは7人、避妊インプラントに至っては0.1人だ。





 実際、「#なんでないの」プロジェクトでこれまで行ってきた過去3回の緊急避妊薬に関するアンケート結果を見ると、全ての回において、意図しない妊娠の不安を抱いたきっかけの圧倒的第1位は「コンドームの脱落・破損」であった。

 そしてなんと言っても、男性用コンドームでは妊娠の当事者ではない男性側に最終決定権があるのも大きい。

 この圧倒的な避妊失敗率の差や最終決定は相手に委ねざるを得ない現実を前にしても尚、「避妊法はコンドームのみでいい」と思うだろうか。

 もしそうならば是非、性別に関わりなくランダムに妊娠するかもしれない世界でも同じことが言えるか、考えてみて欲しい。

 性感染症を予防するのはコンドームのみなので、より確実な避妊法とコンドーム両方を使うのがセーファー・セックスの観点からはベストだ。

 特に脆弱で、意図しない妊娠をした際のリスクも大きい若者にはせめて、包括的性教育を通し、自分の心、からだを守り自分の望む人生を歩むための情報が幼い頃から提供されて欲しい。

 そしていざ「自分を大切にしたい」と思った時はその思いが確実に身を結ぶように、避妊は無料になって欲しい。

 皆さんは、どう思われるだろうか。世界避妊デーをきっかけに是非、立ち止まって考えてみて欲しい。

 避妊は、「特別な人」のためのものではない。


 使ったら「はしたない」ものでも「恥ずかしい」ものでもない。

 確実な避妊へのアクセスは重要な医療であり、私たち一人一人の権利であり、そして、自分の心、からだを守り、夢を叶えるための必需品なのである。



https://gendai.ismedia.jp/articles/-/87668?imp=0

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